今月のおすすめbook10
2004年8月
空の境界 (から)の境界(上)(下)
奈須きのこ(講談社ノベルズ)

2年間の昏睡から目覚めた少女・両儀式が記憶と引き換えに手に入れた力。それはあらゆるモノの死を視ることができる「直死の魔眼」。その力故に、数々の怪異にまきこまれる式に、真実を告げる記憶の境界が開かれる?!伝説の同人小説家が満を持してはなつ"新伝綺"ムーブメント!
(上/1,155円-税込、下/1,260円-税込)


百器徒然袋(ひゃっきつれづれぶくろ)-風 百器徒然袋-風

京極夏彦(講談社ノベルズ)

調査も捜査も推理もしない。ただ真相あるのみ!眉目秀麗・腕力最強・天下無敵の薔薇十字社探偵・榎木津礼二郎が関わる事件は必ず即解決するという。彼の前に「謎」はない!天才の行動力が炸裂する傑作中編三本収録。
(1,365円-税込)


友がみな我よりえらく見える日は
友がみな我よりえらく見える日は
上原隆(幻冬舎文庫)

ホームレス同然の生活を続け、妻子に捨てられた芥川賞作家。アパートの5階から落ち、両目を失明した市役所職員…。人は劣等感にさいなまれ、深く傷ついたとき、どにょうにして自尊心をとりもどすのか?読むとなぜか心が軽くなる、新しいタイプのノンフィクション。
(520円-税込)


以下、無用のことながら 以下、無用のことながら
司馬遼太郎(文春文庫)

求められるままに書かれた、単行本未収録の膨大なエッセイから厳選した71篇。森羅万象への深い知見、序文や跋文に光るユーモアとエスプリ。日本人の高潔さと美しさを見つめた視線の先には何があったのか?司馬ワールドの大きさにあらためて酔う一冊。
(700円-税込)


青い鳥 青い鳥
野沢尚(幻冬舎文庫)

生まれ育った町で鉄道員をしている男が出会った憂いをおびた母娘。やがて禁断の恋におち、逃避行へと旅だったのだが…。先日、自殺した野沢尚の代表作のドラマのシナリオ集が刊行された。「青い鳥」「眠れる森」「氷の世界」あらためてその才能に瞠目するとともに早すぎる死が惜しまれる。
〈720円-税込〉


邂逅(かいこう)の森 邂逅の森
熊谷達也(文藝春秋)

「家に帰って、妻の手を握りたい」熊に足を喰われ、朦朧とする意識の中で富治はそのことだけを考えた。奔放に生きてきた富治を巨大熊に向かわせたものは何か。大正年間、身分違いの恋から故郷を追われたマタギの青年・富治の波乱の人生を描く、雄大な物語。<第131回直木賞受賞作品>
(2,100円-税込)


空中ブランコ

空中ブランコ

奥田英朗(文藝春秋)

人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。そんなおかしな病気に悩める者たちが、困り果てた末に病院を訪ねてみればトンデモ精神科医・伊良部ワールドが炸裂する。ここはどこ?なんでこうなるの?信じられない面白さにあなたも病みつきになる超ド級エンターテイメントの傑作。<第131回直木賞受賞作品>
〈1,300円-税込〉


Good Luck Good Luck
アレックス・ロビラ
フェルナンド・トリアス・デ・ベス

(ポプラ社)

54年ぶりに再会したマックスとジム。幼い頃、親友だった2人はそれぞれまったく違う人生を送っていた。マックスは豊かな人生を手に入れ、ジムはすべてを失っていた。2人の運命をわけたのは、ひとつの「寓話」だったという─。小説か?哲学書か?はたまたファンタジーか?すべてをそなえた比類なき物語が、あなたの人生を変える。
(1,000円-税込)


8.1 8.1(ハチテンイチ)
山田悠介(文芸社)

心霊スポット・バケトンに潜む怨念に振り回される恐怖を描く「8.1」死体を撮ることに執着する男の狂気に迫る「写真メール」ある事実を告げるため死んだ恋人を甦らせる「黄泉の階段」デスゲームを描いた「ジェットコースター」4作品を収録した初の短編集。
(1,050円-税込)


爆撃機ロンサムレディー号

爆撃機ロンサムレディー号
トーマス・C・カートライト(NHK出版)

自国の投下した原爆で犠牲になった米軍捕虜がいた。広島で捕虜となり大惨禍を奇跡的に免れ生き延びた元爆撃機機長が50年の長い沈黙を破って明かす原爆投下の真相。長く、切ない戦後…勝者も敗者も、同じ戦争の疵を負っている。
(1,575円-税込)