今月のおすすめbook10
2006年5月
草笛の音次郎 草笛の音次郎
山本一力(文春文庫)

「旅が男をみがくのさ。」今戸の貸元、恵比須の芳三郎の名代として成田、佐原へ旅を打つ音次郎。待ち受ける試練と、器量ある大人たちが、世の中に疎い未熟者を磨き上げる。一人前の男へと成長していく若者の姿を爽やかに描く、股旅ものの新境地。
(660円-税込)


ダーク (上)(下) ダーク
桐野夏生(講談社文庫)

出所を心待ちにしていた男が4年前に獄中自殺していた。何も知らされていなかった村野ミロは探偵を辞め、事実を秘匿していた義父を殺しにいく。善悪を超えて世界を圧倒する壮絶な魂の遍歴。壮大なるミロの物語。MIRO'S EXPERIENCE最新作、遂に文庫化!
(上:580円-税込/ 下:600円-税込)


ワイルド・ソウル ワイルド・ソウル
垣根涼介(幻冬舎文庫)

1961年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。夢の楽園と信じて疑わなかった大地に降り立った時、それは想像を絶する地獄の始まりだった。そして40数年後、3人の男が東京にいた。呪われた過去と決別するための未曾有の犯罪計画とは?!史上初の三賞受賞を果たし、各紙誌の絶賛を浴びた不朽の名作。
(上・下:720円-税込)


町長選挙 町長選挙
奥田英朗(文藝春秋)

都下の離れ小島に赴任した精神科医の伊良部は、島を二分して争われている町長選挙に巻き込まれてしまう。あの伊良部が引きこもりに?!直木賞受賞作「空中ブランコ」から2年、トンデモ精神科医の暴走ぶり健在!
(1,300円-税込)


イルカ イルカ
よしもとばなな(文藝春秋)

「来年の今頃はもう子供がいるのか。と私は不思議に思った。今はまだこの中にいて、いろいろ臓器をわかちあっているのに、もう別々の生き物になる」恋愛、結婚、家族、死…人生とは何なのか。目には見えない世界の豊かさとまだこの世にやってきていないある魂との出会いを描いた書き下ろし長編。
(1,330円-税込)


パズル・パレス

パズル・パレス
ダン・ブラウン(角川書店)

史上最大の諜報機関にして暗号学の最高峰、国家安全保障局(NSA)─通称・パズル・ハウス。そのNSAのスーパーコンピュータ「トランスレータ」が狙われた!タイムリミットがせまるなか、暗号解読作戦が幕をあける!個人のプライバシーと国家安全保障とが対立する情報化時代のテロリズムをスリリングに描いた「ダ・ヴィンチコード」の著者の鮮烈なデビュー作。
(上・下:1,890円-税込)


オンリーワン オンリーワン

野口総一(新潮社)

「夢を叶える力は、誰のなかにもある」宇宙飛行士として夢を叶えた著者が自ら語る、宇宙、任務、あの歌への思い。「宇宙戦艦ヤマト」への憧れと偶然手にした宇宙への切符。平凡な生活を変えた夢の果てには─宇宙を翔た冒険譚。
(1,365円-税込)


盾(シールド)

盾(シールド)
村上龍(幻冬舎)

仲良しだったコジマとキジマ。愛犬と共に野原を駆けめぐった少年の日々。やがて二人は別の道を歩むようになるが、決して忘れない言葉があった。幼い頃、森に住む老人に聞いた「盾、シールドが必要だ」という謎の言葉が意味するものとは?不安と希望をあわせ持つすべての人に贈る、心温まる物語。
(1,575円-税込)


民話で知る韓国 民話で知る韓国

ちょん・ひょんしる(NHK生活人新書)

韓国ドラマや映画の物語の背景には「民話」があった!少年時代を韓国で過ごし、現在、福島市で暮らす著者が、韓国民話28編を日本の民話と対比させながら、日韓の文化の違いや共通点を考察していく。似ているけど違う、だからおもしろいという醍醐味を味わえる!もっと韓国を知りたい方にお勧めの本!
(777円-税込)


ひらめき脳

ひらめき脳
茂木健一郎(新潮新書)

ひらめきは一部の天才の脳にだけ起こるものではなく、すべての人間の脳にその種は存在している。ひらめきの不思議な正体に、最新の脳科学の知見を用いて迫る。不確実性に満ちた世界をより豊かに生きるために、ひらめきをこの手でつかみ取ろう!
(720円-税込)