今月のおすすめbook10
2007年1月

ローマ人の物語XV ローマ世界の終焉 ローマ人の物語XV
ローマ世界の終焉
塩野七生(新潮社)

歴史に比類なき大帝国は、いつ、どのようにして滅んだのか。西暦476年に西ローマ帝国は滅亡、東ローマ帝国は1453年まで続いたとされる。しかし、地中海世界全体に高度な文明をもたらした大帝国は本当にそのような「瞬間」に滅びたのか?執筆に15年の歳月をかけた古代ローマ1300年の興亡の物語、遂に完結。
(3,150円-税込)


日本はなぜここまで壊れたのか 日本はなぜここまで壊れたのか
マークス寿子(草思社)

現在日本が直面している殆どの問題─少子化と子育て、家庭の崩壊、犯罪の多発、男女の葛藤、意見の言えない大学生、老人問題などについて鋭い批評を加えた警世の書。日本人が美徳をとり戻すための11章。
(1,470円-税込)


ウェブ人間論 ウェブ人間論
梅田望夫・平野啓一郎(新潮新書)

日本におけるインターネット元年から十年。今、ウェブ2.0という新たな局面を迎え、本当の大変化が始まろうとしている。「ウェブ進化」によって人間はどう変わるのか?ビジネスサイドの梅田と文学サイドの平野がその変化の本質と未来を徹底的に話し合った刺激的なウェブ論。
(714円-税込)


右翼と左翼

右翼と左翼
浅羽通明(幻冬舎新書)

「もはや右翼も左翼もない時代」といわれる。が、依然「右・左」のレッテルはさまざまなものに貼られている。しかし「では右って何?左って?」と訊かれると答えに窮する。日本の「右・左」の特殊性から、現代の問題点までを解き明かし、ここ百数十年の世界史とそれに巻き込まれた日本の歴史がわかる画期的な一冊。
(777円-税込)


翼の折れた天使たち 星 翼の折れた天使たち 星
Yoshi(双葉社)

母一人子一人の奈緒は、幼い時から周りに「強い子」と言われてきた。高校卒業後、上京し、モデル事務所に入り、持ち前の「強さ」で頑張る奈緒だったが…(「雨」)アミューズメント小説の先駆者Yoshiの元に送られてきた告白をベースにしたオムニバス短編集。「サクラ」「ダンス」など5編を収録。2007年春にドラマ化決定。
(1,200円-税込)


使命と魂のリミット

使命と魂のリミット
東野圭吾(新潮社)

心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えないある目的を胸に秘めていた。その目的を果たすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。あの日、手術室で何があったのか?今日、何が起きるのか?東野圭吾の最新長編、心の限界に挑む医学サスペンス。
(1,680円-税込)


失われた町 失われた町

三崎亜記(集英社)

30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは?「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ヶ瀬に集う。時を超えた人と人のつながりを描く長編。
(1,680円-税込)


暗黒神殿
アルスラーン戦記12

暗黒神殿 アルスラーン戦記12
田中芳樹(光文社カッパノベルス)

ペシャワールを急襲した魔軍とパルス軍の死闘の行方は?!魔将軍と化したインテリシュが、ミスル国に雌伏するヒルメスが、「暗黒神殿」に潜む蛇王の眷属どもが…。中世ペルシアによくにた異世界の英雄物語、目眩がするほど激動の最新作、第12弾。
(846-税込)


ねこのばば ねこのばば

畠中恵(新潮文庫)

お江戸長崎屋の離れでは、若だんな・一太郎が昼ごはん。寝込んでばかりの超病弱のぼっちゃんが、えっ、今日はお代わりを食べるって?すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも…(「茶ゆたまご」)。コワモテ佐助の真実の心とは(「産土」)など全五篇。若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖、シリーズ第三弾!
(500円-税込)


クレオパトラの夢

クレオパトラの夢
恩田陸(双葉文庫)

シリーズ第一作「MAZE」で非凡な才能を見せた神原恵弥。その彼が双子の妹・和見を連れ戻すために北国・H市を訪れた。しかし彼にはもう一つ重大な目的があった。それはH市に関係がある「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体をつかむこと。人々の思惑や駆け引きが交錯するなか、恵弥は何を知ったのか。恩田陸の無限のイマジネーションが広がる一作!
(600円-税込)